スーパーコンピュータのフィクション Part 2

フレッド・ムーアは最近の若者としては珍しく、新聞をアナログで読んでいる。

今日の経済系新聞の見出しには競合会社のスパコンが取り上げられていた。
スパコン省エネルギー世界一競争で、米Fanfare Quantum Mechanics、ナンバー1に」

「そうか、ついにFanfare Quantum Mechanicsは主力の量子コンピュータでは無く、x86スパコン省エネルギー世界一になったか。。。。」とフレッドは思った。

早速同僚のスコットに独自開発のチャットアプリでメッセージを送ると、30秒後に、「知ってるよ」の一言が返ってきた。

フレッドが働いている研究所の一つはマサチューセッツ州ケンブリッジ市のチャールズ川から徒歩3分の場所で、レンガ造りの建物の地下に所在している。地下といっても、地下5階まであって、HPCが唸っている。いつものフレッドは時々Meetup.comで研究所近くのHPC関連の勉強会に顔を出しては、最新のMITやハーバードの大学院生の研究発表を聞いたりしている。

だが、今日は重要な緊急ミーティングがスケジュールされていた。

会議室「ZETA」に入ると、スコットはプロジェクターから映し出された機密情報に向かっていた。

その機密情報とはナノテクノロジーのブレークスルー群で、HPCを冷却する装置やトランジスタ用のシリコンでは無い次世代素材、量子チップのモジュールなどであった。。。。

To be continued...